ﾔﾏﾊ　TW200

　ある日の事・・・・

　ﾁｬﾘﾝ、ﾁｬﾘﾝ！（ﾄﾞｱﾍﾞﾙの音）

　青年A　「すみません、お忙しいところお邪魔します・・」

　匠　「邪魔すんなら、けぇれぇ！」

　青年A　「ﾁｯ！」

　匠　「何か言ったか？」

　青年A　「い・いえ・・そこを何とか！」

　匠　「ふん！　まぁ、話ぐらいは聞こうじゃないか」

　青年A　「実は僕の沢庵・・じゃなくてTW２００なんですが・・・」

　＊回想ｼｰﾝ

　匠　「なるほど・・・つまり　ｷﾑﾀｸに憧れてTWを買ったものの・・」

　青年A　「ちょ、ちょっと　誰もｷﾑﾀｸなんて一言も・・・」

　匠　「まぁ・・なんだ　ﾎﾞﾛﾎﾞﾛのｽｶﾁｭｰﾝされたTWを買って

　　　　自分で少しづつ直してきたが、配線処理をしたところ

　　　　ｴﾝｼﾞﾝはかかるが少し走るとｽﾄｯﾌしてしまうし

　　　　ﾃｰﾙﾗﾝﾌﾟから煙が出たりと散々だったわけだ。

　　　　おまけにﾍｯﾄﾞﾗｲﾄも変だし、ﾒｰﾀｰのｲﾝｼﾞｹｰﾀｰも

　　　　ﾆｭｰﾄﾗﾙしか点かないって事だな」

　＊ｽｶﾁｭｰﾝとは！とりあえず　いるものも、いらない物も

　全部取っ払って　ｽｶｽｶの隙間だらけにする

　主に若者の間でよくされている改造なのだ！

　青年A　「そうなんです・・　もう自分じゃ何が何だか

　　　　　　解らなくなってしまって・・・

　　　　　　そしたら、ここに死ぬほど愛想が悪いけど

　　　　　　腕の立つ漬物職人がいるって友人に

　　　　　　聞いてやってきました！」

　匠　「誰が死ぬほど愛想悪いんじゃ！ｼﾊﾞくぞ！

　　　　まぁ・・あながち嘘ではないがな。

　　　　おめぇ・・覚悟はあるのかい？」

　青年A　「か・覚悟・・と言いますと　お金ですか・・」

　匠　「まぁ・・自分で蒔いた種じゃ　それ相応の

　　　　金がかかっても文句言えんじゃろ？」

　青年A　「噂に違わぬ銭ｹﾞﾊﾞですね！まぁ、いいです

　　　　　　直るなら、是非　宜しく御願いします」

　店を出ていく青年A　ﾁｬﾘﾝ、ﾁｬﾘﾝ！

　青年A　「ﾁｬﾘﾝ、ﾁｬﾘﾝってﾄﾞｱじゃ ねぇじゃねぇか！

　　　　　　あのｲｶﾚ漬物野郎が！」

　という訳で　I 田Jr.さんTW200

　ﾌﾞﾛｸﾞにもよく出てくるI 田さんのご子息。

　お父さんと違いﾏｼﾞﾒそうな好青年であります

　ご自分でｺﾂｺﾂと直したりｷﾚｲにしたり愛着のある一台。

　切った貼ったのﾊｰﾈｽは捨てて

　新しいﾒｲﾝﾊｰﾈｽに交換します。

この手のﾒｲﾝﾊｰﾈｽ交換なんて簡単ですが

それはﾉｰﾏﾙ車両の場合。

あっちこっち　部品換えてるしｽｶﾁｭｰﾝだし

何が悪くて何がいいのか判らないし・・・

とりあえずﾊｰﾈｽを交換して　一個づつ確認しつつ

合わせていきます。

　既に作動不良に加え直接配線を繋いだ中国製LEDを

　外してH4ｶﾌﾟﾗを繋いで通常のﾊﾞﾙﾌﾞに戻します。

　ｳｲﾝｶｰも根元から切られたｱｰｽ線をつぎ足し

　ﾒｲﾝﾊｰﾈｽに合わせてｷﾞﾎﾞｼをｶｼﾒ、半田付け。

　ｽｶﾁｭｰﾝでお馴染み　狭いｽﾍﾟｰｽにﾊﾞｯﾃﾘｰやら」ﾘﾚｰやら

　配線やらを詰め込まなくてはいけません。

　お次はﾉｰﾏﾙﾒｰﾀｰから交換されたPOSH製ﾐﾆﾒｰﾀｰの

　配線処理、ﾊﾞｯｸﾗｲﾄ、ｳｲﾝｶｰ、ﾆｭｰﾄﾗﾙ、ﾊｲﾋﾞｰﾑの

　ｲﾝｼﾞｹｰﾀｰを点灯させる為です。

　配線図も説明書も無いから一個、一個確認作業

　良し！全部OKと思ったら・・最初は点灯していた

　ﾆｭｰﾄﾗﾙﾗﾝﾌﾟが点かん・・・

　どうやら　ﾆｭｰﾄﾗﾙｽｲｯﾁに問題があるようで

　新品に交換、通常先っちょがﾋﾟｺﾋﾟｺと動くんですが

　古いほうは、めり込んだままになってました。

　ﾆｭｰﾄﾗﾙｽｲｯﾁ　あそこにあるんですけど

　ｴﾝｼﾞﾝｶﾊﾞｰ外さなきゃｱｸｾｽ出来ないのであります。

　左側のｶﾊﾞｰはｽﾌﾟﾛｹｯﾄｶﾊﾞｰも兼ねています。

　そうなると・・・てんこ盛りの何が何だか判らない

　塊の除去作業&洗浄・・・となります。

　くっ・・今回は汚れ作業は無いかと思いきや・・・・

　ﾆｭｰﾄﾗﾙﾗﾝﾌﾟも無事点きました。

　後は配線をｶﾌﾟﾗーに繋げてﾗｲﾄ内に

　納めて完了です。

　当たり前ですがﾒｲﾝﾊｰﾈｽは傷付けず

　全てｶﾌﾟﾗーｵﾝがｷﾞﾎﾞｼでの差し込みで処理しています。

　後は念の為、試走します

　10km近く走りましたが　全く問題無しです。

　灯火類も異常無し、ﾒｲﾝﾊｰﾈｽに加え

　怪しい部品も交換したので　当然と言えば当然ですが。

　ﾒｰﾀｰの処理にはかなり泣かされましたが

　とりあえず　完成して一安心です。